させんバンカーの 独り言

ある日、突然左遷された元銀行員の日常

半沢直樹を見ていて思い出した、ある銀行の役員のこと、銀行のこと

 この投書は、銀行の一役員について書かれていますが、銀行は一事が万事、こんな役員、経営陣ばかり。今となっては、同じことを思っていても、声に出せなかった多くの社員達がいたんだろうな、と感慨深いものです。

「既に他の方々からもお話があったかもしれませんが、東大出身の当行役員〇〇さんについてお伝えしたいことがあります。 数年前に〇〇さんが執行役員で支店に着任していた時期に、女性職員へのセクハラ騒動があったそうです。当時、〇〇さんと〇〇さんの元女性秘書と二人で出かけていた(公用か私用かわかりません)時に、元女性秘書にセクハラをしたということです。秘書が直属上司や同僚達に相談したり相談メール送ったりしてうわさが広まったようです。私にもこのうわさ話が聞こえてくるくらいなので、相当数の人が知っている話だと思います。

今でもその時の元女性秘書からの相談メールを持っている直属上司や同僚だった人達もいるでしょう。また、〇〇さんから元秘書に送った個人的メールを秘書に見せてもらった人もいるそうです。今も支店にいる元秘書とその同僚達に話を聞けば、もっと詳しい話がわかるでしょう。

騒動の後、〇〇さんは役員人事部長になって転勤しましたが、その後も元秘書に連絡を取ったり支店を訪れたりして、このことを口外しないようなだめ説得したようで、それ以上の騒ぎにはならなかったそうです。

その元秘書はその時期にさまざまな業務上のいいかげんな大問題を起こした人物ですが、〇〇さんは役員人事部長の立場で、自身のおこした騒動も自身に何の影響も無いよう押さえ込み、その元秘書のおこした問題も、任命した自身の任命責任は問わず、この元秘書も軽い処分に抑えて、むしろその直属上司達に管理責任を押し付けるかたちで重い処分をし、問題を押さえ込んだようです。まるで君たちは部下の管理がなっていないと。トカゲの尻尾をみごとに断ち切ってみせました。

今でも元秘書は何事も無かったかのように勤務しているようですし、〇〇さんは出張の折にはその元秘書とその取り巻きの女性達と飲みに行っているそうです。

スケープゴートとして処分された関係者たちは人事的に傷を負わされ、その痛みは消えないでしょう。

〇〇さんは人事権を司る中枢の役員人事部長に就任しその後も役員を歴任し登りつめましたが、これまでの自分に都合よく自分に問題が波及しないように責任の所在を巧みに他の管理職に押し付け尻尾切りをする、自分の好みで人事を動かしてい自分本位のやり方をみていると、現在の銀行の混沌も推して知るべしでしょう。

こうした役員や役員に近い人達のために人事が動いているのです。近年中に役員を退任した方々含め、役員には「役員だから何をしても皆目をつぶって問題にならない」といった特権意識を持った人が多いように感じます。銀行再生のためにはこうした役員達の意識を変革するプレッシャーが必要なのかもしれません。役員たるにふさわしい人物が役員として経営にあたるべきです。銀行ではこうした下々のしいたげられた声は上がっていかない、皆役員や上司をみながら仕事をしてしか昇格できない内向きな組織なので、役員に向けて第三者、外部からの強力な圧力が必要でしょう。第三者に言われて初めていうことを聞き始める、いわれるまでやり続ける、そんな子供のような人たちだから。」

銀行って確かにこんなところです。出世する人は偉くなるにつれ子供のようになっていく。周囲の誰も抗えなくなり、皆が自分の言うことにおっしゃる通りと頷き皆が言うとおりに動く。自分の言うことは全て正しい。自分が正義だと。そう確信し錯覚し、非常識な言動や指示、人事を繰り返し、銀行という組織にダメージが蓄積していく。そして銀行全体がどんどん非常識な方向に走リ続ける。この銀行の末路は?

今となっては昔の思い出話に過ぎないのでしょう。じっくりと眺めて行きたいものです。行く末を。