させんバンカーの 独り言

ある日、突然左遷された元銀行員の日常

銀行人事、その現実

銀行の人事

は極秘、減点、えこひいき主義が当たり前。帝国大学卒や早慶卒のエリートなどは、入社時から本部セクションなどエラくなるルートで育てられる。銀行の長い歴史の中そうした人事が永続し、そうやって育てられたエライさんがまた自分の手駒を同じように育てていく。この連鎖が銀行の体質を作り出していく。

なんでこの人がエラくなってるの?

っていう人が多いのも事実。柔和で大人しく理屈をこね回す議論好きの本部住人、強烈なイエスマンで上位者しか見えていない、部下は二の次で自分が偉くなる材料としか考えていない「カレイ」「ヒラメ」系イエスマン、エラくなるに連れ周りをイエスマンで固めると「おっしゃるとおり」との合いの手しか聞こえないのでどんどん現実が見えなくなっていき自己中心的、独善的になっていく赤ちゃん系役員。

ほんとにスゴイ、経営者として人間として尊敬すべき人が銀行役員にどれだけ居るのか。

人の上に立っちゃ行けない人たちが銀行の経営陣の大半を占めているのです。

そんな人たちは、自身がモラルハザードな行為をしても特別に当然に許されると思っている。実質的なパワハラも、セクハラも、モラハラも、役員だから許される、役員の特権だと思っている。極端な左遷もパワハラじゃあないの?自分の女性秘書と二人きりの観劇に行くのは公務?昔自分がいた支店の女性を飲みにしつこく誘うのはパワセクじゃあ?役員社宅にデリヘル呼ぶのはどお?お餞別で金貨もらうのは?私的ゴルフメンバーが足りないからって有無を言わせず強制的に高価な名門ゴルフに自腹切らせて部下を駆り出すのは優越的地位の乱用では?

まあ、どっかの話題の電力会社に比べりゃ小粒かもね。

役員の中には素晴らしい人もいます。途中からエライさんに気に入られ頭角を表し役員に栄達する逸材は、やはりエネルギッシュで素晴らしい人間力を持った人など、あの人ならツボにハマればそうなっても不思議ではないと思える人が多い。

自分はそうではなかった。でもなんであんな人達に偉そうにされ、無理難題を課せられ、挙げ句にポイ捨てのように左遷さて追い出されたのか。よりによって、あんな蛇のように陰湿そうなエライさんに目を付けられ迫害され追い出されたのか。

なぜ自分はポイ捨てする側の人間になれなかったのか。なぜあんな人たちになれなかったのか。あっち側に行けば、既得権で当たり前、銀行とは人事とはそんのものとしか感じなかったのか。自分もそうなりたかった。途中から自分はあっちに行けないと判ってはいた。でもそうなれれば、そうなる目はまだあるんじゃあないか、なんて自己欺瞞で現実を見ていなかった。こわくて見ないようにしていた。

負け犬は今日も心の痺れを感じながら堂々巡りの長い長い夜を明かし疲れ果て出社し、現実の自分を直視する修行を重ねるのです。